豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 よしながふみ「大奥」2巻

大奥 1 (1)大奥 2 (2)11月は楽しみにしていたシリーズの新刊が2冊も出たので、たいそう嬉しい。「時の地平線(13巻)」に続いて、よしながふみさんの「大奥」2巻がやっと出た。発売日に無事捕獲。平積み2山のスペースで売られていたので、きっと大評判なんだろう(「大奥」映画の柳の下を狙うような漫画とは思えないし)。月刊メロディで連載しているのは知っているのだが、一気読みしたくて待っていたのだ。帰宅前に喫茶店へ駆け込んで珈琲すすりながら無我夢中で読了(途中、飲むのを忘れてすっかり珈琲冷めちゃった)。
いやはや面白いねぇ、この「男女逆転大奥」は。1巻の時代背景は八代将軍の治世だったが、2巻ではちょっと遡って三代将軍時代なのだ。そうか、そうか、そうくるか〜と思うような「大奥」成立秘話が展開される。カバーになってる坊さま、万里小路有功卿のやわやわとしたキャラがとってもいいんのだが、“上様”も、その他もちゃんとキャラが立ってていい。なかでも冷酷非情婆春日局がキョーレツにステキである。帯に「AとBの純愛」とあり、これでどーやって純愛になるんだろ?と首を傾げながら読み始めたら、見事最後で泣かされた。ホントに続きが楽しみなシリーズである。ああ、漫画万歳。お万とお玉が揃ったということは、次はお蘭(お楽?四代将軍の生母)が出てくるのかしら。よしながさんのペンタッチはわりとクールで硬質に見えるのだけど(そのぶん、婆さまがとても怖いんだ)、優男(の口)が妙に色っぽくてステキだ。しかし大増版で刷ってるのか、製本精度があんま良くないんでは。皺が入ったり、背表紙の糊が怪しかったり……もっとよく見て買おう。