豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

月刊プリンセス2008年3月号連載分雑感

美しいピュアな…
熱い感動のドラマ…
大スケールの冒険ロマン…
[王家]にはすべてがある!!

月刊 プリンセス 2008年 03月号 [雑誌]【今月ネタバレあらすじ】
鴨狩り中のハプニングもどこ吹く風、エジプト王妃は今日もお気に入りの侍女相手に果物刈りつつおしゃべりに夢中。遠目にその様子を伺うミノス王は王妃への恋慕の情をますます強め、帰国を急かすユクタス将軍の進言も無視。そうはいっても仲睦まじい夫妻を目にするたび、嫉妬と恋情に揺れるミノスの心は穏やかではいられない。そんな主君を危惧するユクタスは、エーゲ海への巻き返しを狙うヒッタイト王がトラキア国との同盟を画策している今、一の王子アトラスの影の守護を失った王国の未来を深く憂うのだった。忠臣の苦悩に思い至らぬミノスではあったが、キャロルが王宮に詰めかけた民たちと親しく言葉を交わす姿には考えさせられたのか、我が身を省みて恥ずかしいと告白。キャロルは落ち込むミノスを力づけようと激励の言葉を贈り、影でそれを聞いていたユクタスは彼女に感謝するのだった。

その夜、エジプトの空にセプデト星が現れ、ナイルの氾濫が始まると告げる――


⇒続きは2カ月先の6月号で。



【今月のお言葉】
ああ姫君〜
苦しくとも誰にも助けられず
あのままご一緒に沈んでしまいたかった……

*1


【今月雑感】
一生沈んでれば?(にっこり)
ミノスもろとも、おまいら揃ってハピに沈められてしまうがいい。
彼ら永遠に御身の流れと共にありつーことで、いい加減地球にも優しくなろうよ。
今月号、全体的に「雑」。話や展開がワンパターンで雑なのは王家デフォルトだが、今度は絵まで不安定。ユクタス将軍の顔がコマごとに青年ぽかったり、オバさんくさかったりするのはだなぁ……貴殿は何人目のユクタス?と問い詰めたいでござる。
「イラスト集」発売延期のお知らせはそんなにショックでもなかった。いい加減発売日告知があってもよさそうだなと思ってたまに公式サイトをチェックしてはいたが、やはりというか、発売延期か。テキトーなのは、大げさコピーと、連載本編だけにしたほうがいい。



私はこの7年くらいプリ誌王家連載雑感を書き続けてきて、当初は憤激し、何とか軌道修正を図ってほしいという願い(というか身のほど知らずの下心)めいた部分もあったが、そのうち、このトンチキな善悪二分論的世界が、どこまで本心から描かれているのか確かめたいという動機のほうが強くなっていった。
そしてとうとう今月号をもって、そんな探求さえ、もうどうでもいいという気分に襲われた。
私が実感する「人生の幸せ」というものと、この物語に描かれた世界観「人生の幸せ=キャロルの幸せ」がすこしずつ相容れなくなってしまった。おそらく書き手は本心からこの世界には輝かしい夢があると思えるのだろう。でなければ、何十年も描きつづけられるはずはないのだし。
私はここに描かれた「夢」を信じないのではない。
「思いやり」を信じないのではない。
「誠実」を信じないのではない。
夢や愛や誠実は、こんなわかりやすい形はとらない。敵意や悪意も同じく。こんな世界観を信じていては、私は生きていけない。信じられない私はどこかおかしいのか?そう思えて仕方なかった。そして、そんな疑問で頭がいっぱいになったときに隙間話を考えてしまうんだなと、今になって思い当たったりする。実は私は過去に王家ファンフィクションをいくつか書いたことがあるが、その際は、常にもうひとつのPNである「真魚」を使ってきた。なぜそんな面倒くさいことをしたかというと、ネット上で私の書いたものを初めて目にした方にはなるべく先入観無く読んで欲しかったし、忘れた頃に言及されるのが恥かしかったし、そしてたぶん、自分でも自分の執着を突き放してみたかったから…とか。
でもそういう態度って、要するに言い訳にすぎなかったのかもね、と今になって思う。

*1:ミノ坊