豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

L.A.コンフィデンシャル(DVD)が再発売

L.A.コンフィデンシャル 製作10周年記念 [DVD]

L.A.コンフィデンシャル 製作10周年記念 [DVD]


本日入手。ギリギリで予約して何とか間に合い、自宅に届いた。
クライムサスペンスの傑作と評価も高いのに、なぜかDVDは早々に廃盤になっていて、数年前泣く泣くオークションで落札したブツは画質が信じられないくらい粗かった。
それを今頃再版するなやゴルァーーー!
再生してみたら、旧盤よりはるかに映像がきれいなので、まぁ許してやるよ(何様)。
カーティス・ハンソン監督の作品解説とか、キャストインタビュー特典ディスクつき、というのにウマウマと釣られてみたのよ。
ジェリー・ゴールドスミスの音楽もかっこいい。先シーズン、女交渉人を主人公に据えた某ドラマの最終回を何の気なしに見てたら、この「L.A.コンフィデンシャル」のメインテーマがそのまま使われていて、びっくりしたことがある。思いいれはわかるが、一面真っ白の日本の雪山に、あの音楽は合わない。やっぱり都市の退廃が似合う。夜の酒場とか、裏通りの闇に流れて欲しい。時代も50年くらい前のかんじで。

この作品で、オーストラリア出身の俳優ラッセル・クロウとガイ・ピアーズは一気にその名を知らしめた。
私は友人とこれを見に行って、あの二人のどっちが好きかではっきりくっきり別れ、激論を交わした思い出がある(笑)。言うまでもなく、私が好きになったのは、ラッセル・クロウ演じるバド・ホワイト刑事のほう。色んな意味でものすごくキレやすいが、女に暴力を振るうものには容赦ない男。
あれからラッソーも「グラディエーター」ですっかり有名になってしまったが、やっぱり私はこの役の彼が一番すきかもだ。今も最初のほうをちらっと再生していて、バドがリン(キム・ベイシンガー)と初めて会う酒屋のシーンを見直してしまった。
高級娼婦と警官として、二人はクリスマスイブに出会う。最初、バドは扉を開けてさーっと入ってきたリンの後姿に目を引かれる。彼女が店員と話す声が、また低めのセクシーヴォイスで気になる気になる。彼はすっと回り込みながら彼女を見つめ続け、カウンターに並んで立つ間も目を離すことができない。注文を待つ彼女の黒い手袋をした指は、BGMに合わせて楽しげに弾み、口元には笑みが浮かんでいる。彼女を見つめつづける彼。しかしフードまで被った長いマント姿の彼女の横顔は、見事な金髪に隠れてすっきりした鼻筋と鮮やかに赤い口元くらいしか見えないがとても美人だということは歴然としている。
彼は少し迷って「メリークリスマス」と彼女に話しかけた。
すると、ぱっと彼女が振り向いて言う。
「こんばんわ。刑事さん」
彼はバレたかという感じで
「わかる?」
とクールに答えるのだが、彼女が眉間に嫌悪を滲ませながら
「ええ。顔にはっきり書いてあるわ」
とぐさりと返され、黙リ込む。
この時、彼が見せるちょっと傷ついたような、悲しいのか、嗤いたいのか、照れ隠しかなんともいえない微妙な表情がとってもいい。彼女に最初に話しかけるときの、どうしようかな〜という照れ笑いもすごく可愛い。あの直前に暴力夫をタコ殴りにしてきたばかりというのに。うっふっふ。