豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 「舞姫 テレプシコーラ」

舞姫 10―テレプシコーラ (MFコミックス)

舞姫 10―テレプシコーラ (MFコミックス)


先週あたりの私は勤めが終るとさっさと帰るとみせかけ、実は我が家にたどり着く前に一つ前の駅で降り、駅前のマンガ喫茶でコーヒーを飲みながら1時間弱「テレプシコーラ」を3日かけて読破なんかしていた。
そうなんである。いつのまにやら完結してたのだ。山岸凉子さんの「テレプシコーラ」(但し、第1部完とのこと)が!この作品が雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載が始まった頃は毎号立ち読みしていたのだけれど物語が進むにつれ段々深刻なシーンが増えて胸が痛み、とうとう完璧主義者の姉がバレリーナとしては致命的な怪我をしたあたりから私は次第にある種の予感に駆られ、そのせいばかりでもないけれどもいつの間にか連載を読むのを止めてしまった。しかし、完結と聞いて、恐らく失望させられることだけはあるまいと思い、3巻あたりから読み直してみた。嫌な予感は見事に的中。読了後はかなり鬱々とした気分になると思いきや、意外と落ち着いて読んでいられたような気がする。姉と較べてかなりのんびり屋でメソメソしたところのある妹のキャラクターは、見ていて正直じれったくもある。そんな妹の成長を、山岸さんは周りの大人たちや同年代の少女たちの視線を丁寧に拾いながら、ゆっくりとリアルに読ませてくれたと思う。うっとり、では決してないものの、やっぱり面白いマンガだ。9〜10巻あたりは周りの音が聞こえなくなったほどのめり込んでしまったし(笑)。第2部は、残された謎が明らかになってゆくのかしらん(空美ちゃんはどこにいっちゃったの?無事なのか?とか……ヒジョウに気になる)

完結した知ったマンガをいざ開くとき、私はなぜかドキドキしてしまう。青池さんの「アルカサル」も書店で掲載誌を手にとってみたし、内心続きが知りたくて気が逸るものの、いざ開こうとすると頭のどこかで声がする。いやいや待てちゃんとコミックスで出るのを待ってそれから一気読みしてもいいじゃないか??そのほうがもっと楽しいぞ〜なんてね。
何にしろ、待つ幸福というのは確かにあるものだと思う。脳内一人妄想で盛り上がるじゃないか、例えばデェトの前とか。。。
ただし、それはもちろん「ちゃんと完結する(やって来る)」という但し書きがついてこそなのだけれど……。