豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 スローな夜

今宵は夏至なんだそうで、夜8時〜10時まで電気を消してみましょうという運動(参照)があると読み、試しにキャンドルを点してみたけど……ディスプレイが明るすぎて…目がつらい。ていうか、PC立ち上げてる段階でダメダメですじゃ。
先週、ポレポレ東中野にて開催された、吉田喜重監督のドキュメンタリー番組「美の美」の定期上映会&トークに出かけた。第三期第三回目はフェルメールとジョルジュ・ラ・トゥールの特集で、上映後、東京大学教授小林康夫氏のミニ講演を聞く。イタリアの画家カラヴァッジョから始まった(と、氏は断言する)16世紀バロック美術の歴史から始まる大まかな流れと、それぞれの代表作のポイント、その見方のお話など。私は美術館に行ってもだいたいぽけ〜っと見学して帰るだけなので、解説を聞きながらその絵をじっくりと見直すと発見も多く、とても興味をかき立てられた。フェルメールとジョルジュ・ラ・トゥールの絵は(そしてカラヴァッジョのものも)NYのメトロポリタン美術館で見ることができたのだけれど、やはり私のように絵の素養がなく予備知識もない人間がただ直感頼りに(これが間違い)ぼけ〜っと見ているだけでは得るものは少ない。それでも、私が特にこれはいいなぁと思ったのは、ラ・トゥールのロウソクの前で瞑想に耽るマグダラのマリアの絵(「悔悛するマグダラのマリア」または「二つの灯火の前のマグダラのマリア」と呼ばれる)だったので、ジョルジュ・ラ・トゥールというひとの経歴や他の作品を大まかに知ることが出来たのは嬉しい。光と影の使い方がドラマティックな、ハッキリ言えばクサイ絵が私は好きだ。小林氏の解説によるとこの絵の場面は、当時のキリスト教徒たちが復活祭の前の数日間暗闇の中で生活し、ロウソクを点して瞑想する風習があったということも考えられるかもしれないということだった。同じく「美の美」9月の上映会ではエジプトが取り上げられるそうなので、出来れば出席したいなと思っている。

そうそう。フェルメールの「牛乳を注ぐ女」がこの秋来日するそうですよ、と小林氏がぽろっとこぼされていたので、後で調べてみたら…あった日本初公開なのか。私まで見たいと思うくらいだから、フェルメールは大ブームなんだろうな。6月30日までお得なペアチケット発売中〜買っとかねば。
フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展 公式サイト



いいかげん頭まで痛くなってきたので、今宵はこれにて。