豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 「JB、或いはハピの子ジェイムズ」

前述「フラワ〜」にてコテコテのハレークィン少女漫画をBLにリライトするエピソードを読んで笑いこけていたらば、なぜかこういうバージョンが思い浮かんでしもーた。ただしそっち系の話は私の手には負えそうにないので、主人公と恋人の性別を入れ替えて。たぶん、以前言及した古代エジプト学者(男)がアクエンアテン治世下にタイムスリップする話にもちと影響されているわね。

つまり、こういうやつ。


1970年代のカイロ。世界に名高い王家の谷にて、米国系富豪リード家が出資する発掘隊は古代の女王とみられる未盗掘の墓を発見する。だがその夜何者かに女王のミイラは盗まれ、谷にある墓の中では女王の兄にして大神官メンフィスが蘇る。メンフィスは妹女王に加えられた冒涜を怒り、発掘を指揮した考古庁長官ブラウン博士を殺害せんと狙うが失敗して息子のライアンを殺してしまう。まだまだ恨みの尽きないメンフィスは、博士の孫で後援者リード家の令嬢キャロルの婚約者でもあるジェイムズを古代に連れ去った。要するにナイル川に落ちるのはカイロ学園のおねーさま方のアイドル(きゃ)ジミー・ブラウンなわけ。ゲロッパ
いきなり3000年前の古代エジプトに叩き込まれたジェイムズ君は、奴隷のセチ・セフォラ父娘に拾われ、青い目の奴隷は殺されかねないからと顔に泥を塗り、褌(あるのか?)いっちょで石運びに従事。美少年好きのエロ貴族に目をつけられてドキドキしながらも、自分が専攻していた古代エジプトの神殿建築現場を目の前で見ると圧倒され、あれこれ専門的なことを聞き回ったり、そのうち奴隷の悲惨な境遇に憤慨するあまり黄金の右足で日干し煉瓦蹴りまくりインティファーダならぬ現場スト指揮とかやってるうちに、現場監督にきた女王アイシスに危険人物だけどなんか気になるわと目をつけられて輿で引きずらつつ王宮に連行されるのである。一方、大神官である女王の庶兄メンフィス(正統派神官スタイル=ハゲバージョンで)は、とっくに野垂れ死んだと思っていたジェイムズが、こともあろうに妹女王に連れられて王宮に姿を現したことに驚愕。乳姉妹の侍女ミヌーエや女神官ウナス、ラピスラズリ蒐集家カプター女官長らと図ってジェイムズ暗殺を色々企むも、女王の近衛将軍アリや宰相イムホテップによってことごとく挫折させられてしまう。そんなとき、女王の夫候補に名乗りを上げたヒッタイトのイズミル王子が使節として来訪するが、幼い頃より鍾愛し、長じるにしたがって恋焦がれる対象となった妹と結婚したくてたまらない大神官メンフィスは、あんな軽薄そうな男に妹は渡さん!とばかりに暗いところに呼び出してイズミルを焼き殺す。このときジェイムズが止めに入るが、時すでに遅し。その後、失踪した弟の手がかりを求めてヒッタイトの王女にして男勝りのミタムンが密かにエジプトに潜入する頃には、当時すでに歴史学者の卵で実用知識をもち難問を次々クリアするため「ハピの息子」と評判を呼び、オマケに黒髪碧眼の美少年で20世紀的フェミストでもあるジェイムズ君は、孤独で情熱的な女王アイシスのハートをがっちり掴んでしまっていた。でもジェイムズ自身は自分には婚約者のキャロルがいるからと、女王の女心は理解しつつも砂漠の労役所にぶち込まれながらの求愛を刎ねつけざるを得ないのねん。そこへ弟の復讐に燃える男前なミタムン王女が現れ、アイシスに思い知らせてやるとジェイムズをラクダに縛り付けて誘拐してしまうのだ。ヒッタイトへ向かう船上で弟を殺した者の名を言えと素っ裸で帆柱にくくりつけられ、ミタムン王女に鞭打たれるジェイムズ。しかし、ヒッタイト王子の殺害がエジプト王族の仕業とわかれば女王アイシスを苦境に落とすことになりかねないと、ジェイムズはガンとして口を割らない。これには口の減らないなまっちろい優男とナメていたミタムン王女もちょっと動揺。そのうちなんだかジェイムズに対して愛が芽生えてしまったりする。その頃、愛しのジェイムズがヒッタイト人に誘拐されたことを知った女王アイシスは、兄である大神官の大反対を押し切ってヒッタイトへの派兵を決断。女王自ら軍船を率いてハピの子ジェイムズ救出作戦に向かう。で、ジェイムズ君は地下牢で、ぼくはアイシスを愛しているーーーーー!決して彼女を死なせない!とか叫びだすわけだ。
ひとりの美少年をめぐっていまや地中海世界が炎に巻かれんとしていた……おお我がエジプトは永遠に御身の流れとともにあり…

ってのをツラツラ考えてしまった。あ〜くだらね〜