「イシュタルの冥界下り」より
往きて
シンの
愛しき男神のあとを慕う女神の辿りし道こそは
踏み入れば 再び出ずることなき都へ至り
歩み行けば 戻ることなき奥津城処へ至る
王城の戸にも格子にも塵積もり
光奪われし民はみな
塵埃をもて滋味とし
泥土をもて糧となす。
見よ
翼もてる影はエンメシェルラ
かれら昏冥に住む鳥人にて
光を見ること絶えてなからん
大いなるイシュタル、門衛に向いて曰く。
若し、門を開きて我を入れずば
我は門柱を打ち砕かん
我は扉を押し破らん
我は死霊を喚び起こして、生ける民を
死者の数は生者の数より多からん。
※イシュタルをキャロル、冥府の女王エレシュキガルをアイシスのイメージでモーソーしてみたりした夜中。