豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 ブラックレイン


ブラック・レイン デジタル・リマスター版 ジャパン・スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
現在新宿ピカデリーで特別公開されている(11/6マデ)。
松田優作のドキュメンタリー映画SOUL RED公開(11/7〜)にあわせて、主演映画がいくつか特集上映として組まれていたようなのだが、結局この「ブラックレイン」にしか足を運べなかった。
松田優作が亡くなってもう20年も経つんだなあ…。ということは、この「ブラックレイン」は彼の遺作なので、20年前の作品ということになるのね。

え〜木曜洋画劇場で観たことあるよ。あるいはレンタルで観ちゃったから、とかいうそこのアナタっ!!
せっかくの機会だし、是非映画館で観ましょう!!
登場シーンの佐藤(←優作)の周囲を凍りつかせるあの不気味さ、怖さ、黒い炎のような存在感をぜひ大画面で堪能しませんか。リドさま風スモークもくもく画面に、ディープな大阪の風景がこんなに似合っちゃうなんて驚きですよ。人気のない深夜の繁華街が、どこか近未来的でありながら、やはりそこは撮影された当時の日本の風景が写しこまれていて引き込まれる。

そういう私も、実はこの「ブラックレイン」は昔テレビのなんたら洋画劇場で一度しか観ていなかったくちである。
だって主演のマイケル・ダグラスは顎が嫌いだし(嫁は好きだ)、腕組みしたサングラスオヤジのジャケットがまた嫌で(コレ)、ヤクザものだし、いろいろ心の敷居が高い作品だったのだ。冒頭のマイケル・ダグラスがNYのハドソンリバー沿いをバイクで爆走するシーンとか、ラストの畑を爆走するシーンだけ覚えていて、真ん中部分はすっかり忘れていた。チケット予約する際に、これ高倉健出てたっけ?とチケット買うとき首をひねったくらい、要するに、全然真面目に観ちゃいなかったわけですね。
おかげですごく楽しめた。

NYから殺人犯佐藤(松田優作)を護送してきた2人の刑事(マイケル・ダグラスとアンディ・ガルシア)は、大阪空港で彼に逃げられてしまう。警官としての権限の無いまま捜査を見守る彼らだったが、佐藤はそれを嘲笑うかの如く、自ら刺客となって2人の前に現れる。

最初は彼らの監視役に徹するつもりが、同じ標的を追ううちに段々と男の友情を育んでいっちゃう役どころに大阪府警の松本正博警部補(高倉健)。おちゃめなアンディに引きずり出されて、クラブで日米男二人がレイ・チャールズをカラオケデュエットするシーンにときめかない女子がいたら教えて欲しい。ハリウッド俳優でケンさんといえば、今やケン・ワタナベの時代を迎えているが、高倉健もハリウッド映画なのにこんなにハマり役で出ていたのねと今更感動したのでありました。(とはいえ高倉健はやっぱ拳銃より日本刀もって欲しいが)。その他、今は亡きジョン・スペンサー(「ザ・ホワイトハウス」のレオ・マクギャリー首席補佐官のひと)が出ていたり、國村隼さんの若かりし頃とか見つけてときめいたり。

女性客もちらほらいたが、やはり圧倒的に男性客が多かったなあ。