豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 長谷川等伯展その他


没後400年 特別展 長谷川等伯公式サイト

友人曰く「良かったよ〜混んでたけど」とのおススメもあり、3連休初日、頑張って早起きし9時30分すぎくらいに東京国立博物館へ入ったが、この時点ですでに入場まで40分待ちの大行列がぁ(たらり)。

最近メディア等でこの展覧会について取り上げられているのを度々目にしていたので、覚悟はしていたが、やはり圧倒される。幸いこの日は、お徒歩会及びお洒落して昼酒呑みにいこう会の同行者と一緒だったこともあり、ぺちゃくちゃ喋りながら待っていたら、だいたい40分くらいで入場できた。
私には、長谷川等伯といっても、確か安土桃山時代の絵師だよな、程度の予備知識しかない。
中に入ると、会場が二つに分かれているが、どちらも芋を洗うが如き大混雑。館内誘導係氏の順番どおりに見る必要はございません〜とのアナウンスを鵜呑みにした私たちは、じゃあ逆から回ろうか?と反対入り口から入ることにした。
そして、いきなり目にしたのがあの「松林図屏風」であった。
国宝なんだそうな。等伯の作品を一同に会したこの展覧会でも間違いなく目玉の作品で、日本水墨画の最高峰という。
この屏風、比較的奥行きに幅を持たせた鑑賞エリアを設定しているおかげで、ガラス越しに接近して、あるいは数メートル離れて、そして最後に十メートル以上の後方から存分に鑑賞することができる。この作品が最後の展示品になるせいか、その時まだ人垣はそれほど厚くなかった。
ガラスのすぐ前で鑑賞すれば、絵師の思いのほか大胆な筆致が残っているのに感心し、さて後方から見直してみようと後ろに下がって振り向いたとき、私は浮かびあがる風景に本当に驚いた。
画面に松林を描いているが、絵師が本当に描きたかったのは、松林の間をたゆたうあの霧なのだ。たっぷりとした滲むようなあの。
最初の衝撃があまりに強かったので、以降の作品は感心したがそれ以上の感動は味わえなかった。
もとは仏絵師であったという等伯の若い頃の作品の精緻さ、秀吉の子鶴松の供養の為に建立された寺の障壁画も美しかったけれど。
あとは、千利休の肖像画か。利休の肖像画として有名なので、絵としては知っていたが、あれを描いたのが長谷川等伯だとは知らなかった。端正な肖像だが、生で見ると、引き結んだ口元あたりに利休の剛毅な性格がよく現れていて感心する。展示目録を読み直すと、「武田信玄肖像」というのもあったが、すでに展示期間が終了していた。そうすると、等伯千利休にも武田信玄本人にも会ったことがあるということになるのだなあ。

会場内はものすごい人で、人あたりしたのか、途中休憩椅子に座ったとたん、猛烈な眠気に襲われてこまった。展示品も人の頭越しに見るしかないものが多く、もうちょっと早く来ていればよかったなあと残念であった。

上野の桜もそろそろ膨らみかけていたが、噴水のほとりに咲いていたこの緋色の桜(?)は珍しい。

池之端を抜けて御徒町まで歩いた後、そのへんの鮨屋に入り、鮨をつまみながら昼酒を喰らい、アメ横を冷やかした。連休初日だからか、すれ違うのも窮屈なくらいのすごい人出で、気温も上がったせいか汗をかくほど。

露店でみかけた文字通りの豆の山。
最近、私は乾物屋の前も素通りすることができない。この日は、白花豆が安かったのでお買い上げ。さて甘くしようかおかずにしようか。

その後、山手線に乗り、東京駅から丸の内エリアをぶ〜らぶら。
ビル街に突如現れる、最近復元された三菱一号館(館内の美術館は4月6日オープン→公式サイト)が遠目に美しい。

あとは、ビールとビールとビールとウィンナーとジャーマンポテトをたらふく食って、おひらき。

次の肴は桜かな。