豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

  タニス・リーの紡ぐ夜の神話

ン年越しの探求が終わり、やっと全部揃ったので記念撮影してみる。
タニス・リーの夜のファンタジー「闇の公子」に出会ったのは10年前なのに、それからが大変だった。すでに邦訳本は絶版だったので、シリーズ全部入手するにあたっては公共図書館網を駆使して読破した。でも、大好きな作品だけに自分の蔵書でも揃えたかったのである。原文からして独特な文体らしいのだが、なんといってもそれを見事に翻訳した浅羽莢子さんのセンスが素晴らしい。読み手を幻惑する言い回し、流れるような美麗な訳文は見事ととしか言いようがない。ぱらりとひとたびページをめくれば、たちまち冷たく冴えた魔的な世界が香りたつ名作であります。私がフィクションの人物を呼ぶにあたり敬称つけるのは、この闇の公子アズュラーン様だけよん(まことに馬鹿だのう)

タニス・リー著「平たい地球シリーズ」の全6冊は以下のタイトル。

「闇の公子」
「惑乱の公子」
「熱夢の女王」(上・下)
「妖魔の戯れ」
「死の王」 
※全てハヤカワFT文庫

でもって、最近気づいたのだが「妖魔の戯れ」(上段左端)のカヴァー絵。
これだけはどうもアメリカ版の絵がそのまま使われているらしく(その他は、漫画家の萩尾望都が手がけている)、表紙の妖艶な女性も公子の一人娘アズュリアズっぽくて宜しいのだが、背景に描かれている遺跡の左端の列柱に不思議な文字があるんだな。

何度まじまじと確認しても
ノックせずにお入りくださいって読めるんじゃが……



は?何ですって?
ノック????


そこはトイレなんですかーーーーーー!!
ていうか、トイレだってノックくらいするだろーーーーー



いっそこれだけカバーかけようかしら。
見たとたん、悪の輝きも何もかも全てがガラガラと壊れるの(涙)