豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

映画「マッチポイント」雑感

Match Point監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ジョナサン・リース・マイヤーズ
   スカーレット・ヨハンセン
   エミリー・モーティマー   
   ブライアン・コックス

2005年アメリカ映画
上映時間 2時間4分
原題:MatchPoint ⇒公式サイト



【鑑賞メモ】
ウディ・アレン作品を今回初めて映画館でみた。なんでか敷居が高いような気がして、ワタシは敬遠していたのだ。それでも、今度の「マッチポイント」はポスターの二人(のクチビル)がとてもステキだったので見てみたくなったのである。カバージャケットも何種類かバージョンがあるみたいだが、わたしはこのクチビルバージョン(?)が一番好き。それに、コピーも洒落てる。

ボールがネットの上に当たってはずんで
ツイている時は向こう側に落ちて、勝つ
ツイてない時はこっち側に落ちて、負ける
勝敗は運が決め
人生はコントロールできない―――


この映画、とにかく、ナニを捨ててもスカーレット・ヨハンソンの色香を堪能すべき一本。そのくらい、主人公クリス(ジョナサン・リース・マイヤーズ)の愛人を演じる彼女に目が釘付けされてしまう。貪るように彼女を見つめるクリスだけでなく、ひょっとしてカメラまで彼女に恋をしているのではないかと疑いたくなったほど、彼女が画面に出てくると、くくくっとこっちの視線が引っ張られてしまう気がするのだ。初登場シーンからして素晴らしくセクシーだったが、その後あれこれあって、クリスが初めて二人っきりでお酒を飲みながら会話するシーンでは、グラスを傾けているとだんだんアルコールが回って饒舌になってゆく彼女の色香ときたら(溜息)ワタシまで動悸が早くなってしまってはないかっ!!そんな目つきで髪をかきあげながら、あの少しかすれた独特の声で絡まれたら、クリスの理性が飛ぶのも無理は無い。監督の理性まで飛んだのか、スカーレットをずぶ濡れにしているし。まったくナニを考えているのだか。いやいや、スカーレットはどこかの雑誌で今年のセクシースター1位に選ばれたそうだが、まさに今旬の女優の輝きに目が眩むのだ。ロンドンの上流階級のスノッブさに対するちくりちくりとした目線を愉しみつつ、そこでのし上ろうとする主人公を応援したかったのに、彼が愛欲に翻弄され自分で自分の首をしめてゆく様子を眺めて溜飲を下げる。ラストはけっこう意外な終わり方だった。ドストエフスキーの「罪と罰」がちらちらと小道具やセリフで登場していたので、「太陽がいっぱい」みたいなラストになるのかなぁと思って観ていたのだが、するりと華麗に外されたかんじ。終わってから、冒頭のクリスのモノローグになるほど、そういう意味だったのか〜と唸る。
ウディ・アレン作品は初めて観たけど、いつもこんなシニカルな味わいなのだろうか。ついでに映画の中で、アンドリュー・ロイド・ウェバーの新作ミュージカル「ウーマン・イン・ホワイト」をクリスが妻と観に行く(実はアリバイ工作なんだが)という設定で劇場や看板がちらっと登場している。そういえばまだこのCD買ってないんだった!初代怪人、マイケル・クロフォードが主演だというのに!と、我に返るワタシであった。
The Woman in White (2004 Original London Cast)
The Woman in White (2004 Original London Cast)