豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 映画「007 カジノ・ロワイヤル」雑感

「007/カジノ・ロワイヤル」オリジナル・サウンドトラック監督:マーチン・キャンベル
出演:ダニエル・クレイグ
   エヴァ・グリーン
   ジュディ・デンチ ほか
2006年アメリカ映画
上映時間:2時間20分
原題: Casino Royale⇒公式サイト
【鑑賞メモ】
女の敵な007ものに、五つ星つけてんじゃねよーー!と思うのよ。でも、この映画、とても面白かったんだもん(実はもう一度見たかったりする)。ダニエル・クレイグ扮する新ボンドはけっこう海外で評判がよいとは聞いてたけど、わたしも納得。若くてシャープで、えらい肉体美(?)の持ち主で、んでちょっと荒削りなかんじのボンドが新鮮。
ユアンだ、いやオーウェンだ、ダグレイだ、おヒュー(ジャックマン)だと新ボンドの候補ニュースは喧しかったけれど、結局この人に決まってよかったんじゃないだろうか。熱心なファンは映画が完成もしていないのにダニエルにブーイング飛ばしていたらしいが、蓋を開けてみてびっくりという今の展開は実に痛快だぁね。
冒頭に、ボンドがマダガスカルで爆弾男を追跡してクレーンを上がって降りて、ひたすら追っかけてという長いアクションシーンがあるのだが、ものすごくテンポ良く、身体能力高そうな疾走ボンドにわたしは手に汗握ってしまった。中盤の見せ場になるポーカーのことは、わたしはあんまりわからないけど、まぁ、どーせ滅多に出ないロイヤルストレートフラッシュとやらで決めるんだろうと思ってたらその通りで大笑いだ。ブロスナンの甘いんだか冷たいんだかわかんないスケコマシ中年男ボンドもけっこう好きだったが、違う役者でおんなじキャラを見られるっていいなぁと思う(わたしはティモシー・ダルトンのクドいボンドだって好きだ)。ダニエル・クレイグは、「ミュンヘン」でも見たけど、英国紳士というにはちと難がありそうではある。どっちかというとチンピラ系というか。でも、今度の新ボンドには彼のチンピラ風味が良い方に振れたっぽい。だって、あんな(笑)ゴーモンされるボンドって想像したひといるのかね……迫真だっただけに、笑っていいのかどうか映画館で悩んだ。彼の下唇が私はどうしても好きになれないのだが(余計なお世話だ)、あの冷たい青い目で冷たく笑うとゾクゾクものではある。
といえども、わたしの目当てはエヴァ・グリーンとジュディ・デンチである。ブロスナン降板でもジュデイ・デンチのMは続投すると聞いたとき、とっても嬉しかった(そういえば、今回マニー・ペニーやジョン・グリースのRは出てなかったわ)。ボンドと丁々発止な彼女たちのやりとりを見るのは実に楽しかった。今回、ボンドはなんと恋に落ちてしまうのだが、その彼女、エヴァ演ずる財務省の役人にボンドが段々と心惹かれて(なにせ彼女に見惚れたせいで毒殺されかかったり!)いく感じが実にムフフでありましたわい。ラストへの流れはだいたい読めちゃうけど。まぁ、ある意味女にとって最高の退場ではないじゃろうか(なぜ訛る)。思いがけず、ジェフリー・ライトが顔を出していて(冷静なCIAのエージェントの役)嬉しい驚きだったわ。妙ちきりんな秘密兵器披露も、馬鹿馬鹿しい秘密基地も、ドアホでステキな敵役もいない話だったが、私は次回もこういうシンプルな王道アクションもので見たい。

どーでもいいことだが、この映画の上映前に「スパイダーマン3」の予告編が流れた。これ初めてみた。大スクリーンで見たせいでもないだろうが、すご〜く面白そうで、今からすごく楽しみになってしまった。公開は来年の5月5日から。