豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 美味しいお茶が飲みたい

携帯用喉スプレーが手放せないが、嗄れた声は徐々に復調しつつあり。S・ヨハンソン嬢もどきハスキーヴォイスキャラを狙ってみたり……してない。あれはだね、小生意気な年齢不詳美女だからサマになるのであって、ワタシなんぞがうかとマネをすると不気味なだけなのでありますよ。さて、そのワタシは先週熱でモーローとしながら帰宅してコンタクトレンズを外した覚えはあるのだが、今日レンズケースを開けてみたら左目のレンズしか入っていないってどういうことなの!!床を這いずり回って捜してみたが、ない。どうも洗面台の排水溝に流しちゃったようである。ああああまた予定外出費がかさむぉぉぉぉ。この万事大雑把な性格が憎いッ。
誕生日プレゼントとして下地付きのマスカラセットを渡され「今年は年頭挨拶でほざいた如く美女化通常化計画邁進するように」と檄を飛ばされたからには、何処へ行くにもビン底メガネはやめようと思っていたのにあたしのバカバカバカぁ。そろそろ交換時ではあったけど……メガネもう一個買ってしまおうか(既に4本も持ってるのに!?)それにしても、大声でスゴめないというのは、かくもストレスが貯まるものなんだなあ。

そんなときは、お湯を沸かしてお茶をいれるに限るのだ。
だが、生憎と緑茶の買い置きが切れていたので、近くの商店街に出たついでに一軒のお茶屋さんで茶葉を買ってきた。そこの前を通るたびに、なんだかいい感じの御茶屋さんやねぇ……と眺めていたお店だったのだが、丁度セールをやってたのでふらっと入ってしまったのである。ドアを押して入ったとたん、お茶のものすごくいい香りが立ち込めていたので「わぁ〜いい香りですねぇ」と初老のご店主に開口一番言ってしまった私である。で、一番安いほうじ茶など買い求めたわけなのだが、包んでもらっているときに美味しい入れ方を聞いたりしているうちに、急須の話になった。

そう、たかが急須だって油断できない。
実は、実家から持ってきて8年くらい愛用していた有田焼(たぶん香蘭社製)の急須を、ワタシは去年の年末にうっかり割ってしまった(泣)大きさも重さも柄も申し分なく気に入っていたので、ひどいショックを受けたのだが、もっとショックだったのは新しい急須を買いにいくと、同じようなタイプの急須が見当たらなかったことだった。だいたい割ってしまった元の急須からして、母がもう十数年も前に九州有田の陶器市で買ってきたものだったので、全く高価なものではない。新しい急須は高くてもせいぜい三千円くらいまでで買いたいなぁと見て回ったのに、これだ!というのになかなか出会わない。別にえり好みしているわけではないのだが、毎日使う道具である以上譲れない基準はある。それはこんなかんじ。
一、取っ手の握り具合が、私の手にしっくりくること。
二、あまり背が高くなく、球を上から若干潰したような形のもの。
三、注ぎ口の根元がちゃんと網目になっていること。
四、蓋がきちんと閉まって、お茶を十分蒸らすことができること。
五、容量は3杯程度入れられるもの。
六、できれば白地の陶製で蓋とかに余計な飾りがない和風のもの。
七、持ち重りがしないもの。


これだけだ。
なのに、どこにもこの条件をクリアするものが無いんだなぁ。あっても作家物とかでえらい高かったり……おお、いやですよお爺さん(誰?)そんな日常使いできない急須なんて。特に、私は最近幅をきかしている茶漉し代わりの金網付き急須っていうのがなぜか嫌だ。金網無し急須を捜すために、陳列品の急須の蓋を片っ端からあけてみたりしていた。とうとう三ヵ月くらいかかって、やっとこれならマシっていうのに当たったときは、本当に肩の荷が下りた気分だった。まぁ、その品も売り場で見た時は金網付きではあったのだが、そいつを捨てちゃえば、ちゃんと私の要求する急須の条件を満たす品に戻ってくれる愛いヤツであったわけですぢゃ。

で、話は元に戻る。
何気なく私がお茶屋のご店主に「金網の茶漉しがついているのは好きじゃない。せっかくの緑茶がなんだか金臭くなるような気がするんですよね」とぽろっと言ったところ、いきなりご店主のボルテージが上がったのである。なんでも、最近、金網付き急須が普及したおかげで、どうしても金属の味に負けてしまうお茶の味を誤魔化そうとお茶葉自体に味の素を混ぜる業者がいるそうな。

「(ひぇえぇ)緑茶に味の素ですかぁ?」
「つまりそうでもしないと、飲めない質の葉ってことですね」

しみじみ、わたしらって何を食べさせられているのやらわからんなぁと思う。もちろん、私の目の前に金網茶漉しつき急須で入れた緑茶と、そうでない緑茶を出されて当ててみろといわれたら、当てられるかどうか甚だ自信が無い。でも、気がするってだけでもなんかイヤだなぁっていうものが、人間ひとつやふたつあったっていいじゃないか。百均の急須ものぞいてみたけれど、思わずまぢまぢと観察してしまったくらい手抜きな造形のがあったっけ。あれでは蓋をしても注ぎ口から湯気が逃げちゃうだろ!って代物であった。そのくせ金網茶漉しだけはしっかりついている。茶葉を換える手間程度を惜しんで、美味い茶が飲めるはずがないだろう。ペットボトルのお茶も、ビタミンCとか入ってるけどあれはどうなんだろう。ガル○ア緑茶もなんだかねぇ……と繊細さの欠片もないくせに、美味い茶を飲みたがる私の明日はどっちだ。


参考:独立行政法人 農林水産技術消費センター 「緑茶の表示に関する重点調査の実施について」