豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

映画「プレステージ」

The Prestige [Original Score]監督:クリストファー・ノーラン
出演:ヒュー・ジャックマン クリスチャン・ベール 
スカーレット・ヨハンセン マイケル・ケイン ほか
2006年アメリカ映画 上映時間2時間10分
原題:The Prestige ⇒公式サイト
【鑑賞メモ】
同日公開のスパルタ王を差し置き、スカーレットのむっちり黒コルセット写真に惹かれてこっちを優先してしまった(笑)まず初っ端にシックスセンスばりの「ネタバレしないで下さいBY監督」の手書きお願い文が映し出されたのを見て嫌な予感に襲われる。私の乏しい経験から言ってもいいなら、頭ごなしに警告を飛ばさなければならないような映画の問題点はネタバレの有無では決してないのである。なんて思いながら最後まで観た。この映画は人を幻惑させる「マジック」にとり憑かれた二人の男の陰湿な対決を描いた話だった。なるほど、19世紀末のロンドンが舞台なので、あの時代のコス好きのワタシには目に嬉しい映画ではあった(コケティッシュな愛人役のスカーレットは期待通り良かった!やっぱ薄暗い男の横に彼女が立つと自然と目が釣られてしまうのだわ…)。しかし予告編で究極のネタバレシーンが流れていたので、早々にオチの見当がついてしまったのは残念。全体的に謎解きポイント提示が親切だったかなと。でもまぁ、やはりこの映画はオチを知ってるがどうかはさしたる問題ではないと思う。クリストファー・ノーラン監督って「バットマン・リターンズ」や「メメント」や「インソムニア」の監督した人だが、なんとなく、「表面には出てこないもう一人の自分(隠された人格?)」というテーマに強い興味があるのかなという気がした。そのこだわりが独特のダークで胸苦しい一連の世界を醸し出しているのかもしれない。共に「もうひとりの自分」を演じたヒュー・ジャックマンクリスチャン・ベールも、いつもよりなんだか陰鬱だったしなぁ。個人的には、初めて本格的な舞台的成功を成し遂げた一方のマジシャンが、(トリック上舞台に立てないものだから)奈落でひとり深々と一礼しながら喝采を受けていたシーンが忘れがたい。万人が心に秘めた承認への渇望と充足感を現しているのかなぁ。どーでもいいことだが、神秘的な科学者(デビット・ボウイだ!)の助手役でアンディ・サーキスが出ていて喜んだ女がここに約一名。

同じくマジシャンもので、19世紀ウィーンが舞台の映画があるそうだ。こっちは2006年の夏にもう全米公開済みの、エドワード・ノートン主演の天才奇術師が活躍するスリラー「The Illusionist」というもの。こちらとも見比べてみたい。ポール・ジアマッティ(と、お髭のルーファス)も出ることだしなフフフ。でも日本公開はいつ?
The Illusionist (Widescreen Edition)