豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 映画「アポカリプト」

Mel Gibson's Apocalypto (Widescreen Edition)監督:メル・ギブソン
出演:ルディ・ヤングブラッド ダリア・ヘルナンデスほか
2006年アメリカ映画 上映時間2時間18分
原題:Apocalypto公式サイト
【鑑賞メモ】
「300」観た後にこれをはしご。なにげに筋肉祭りな一日を過ごす。んで、この映画に出てくるのは革パンマント男どころかフンドシ男オンリー。しかし、これが思わぬ個人的アタリ!初っ端の狩りシーンでバクが解体されようと泣いてはならない!なんという野蛮!なんという混沌なんという暴力!なんという本能至上主義(?)映画でしょぉぉぉ〜〜!まず、役者に素人を使っているために醸し出されるリアルな裸がいい。戦士というより、「狩人」の体ってかんじよね(彼らの体の刺青も装飾品の模様も私にはすごく目新しくて目が釘付け)。ユルい体のやつも胸板薄いやつもいるし、おっさんも、バアさんもいる。そんな平和な村に人狩りがやってきて、村は略奪され生贄要員として村人が連れて行かれる。舞台は豊かな密林から旱魃に苦しむ都市へと移り、天に聳える大ピラミッド上にて壮麗凄惨な生贄の儀式が始まる。大神官が天に向かって手を差し上げる俯瞰ショットで、私は仰け反ってしまった。あの痛み、あの残虐性に――ではない。むしろ私の中の暴力性(?)がガンガン刺激され、太陽の復活に歓喜して叫ぶのを感じたくらい。マヤ人の観たこともない装束も素晴らしい。あの無気力なマヤの王様の青い目の魔的な引力はどうだ。これよこれ、こういうのが私が求める映画的リアルよ!そしてその後始まる「マンハンティング」の血なまぐささに酔うのだ。もともと人間が戦うのはただ生きるためであり、セックスも、生殖も、食べることも、みんなつながっているのだなとか思いながら。あと、メル・ギブソン映画では小さい子どもの使い方が好きなんだ。暴力シーンは凄まじいくせに、子どもに対する目線がすごく優しくって毎度ツボ。