再会
横浜、みなとみらい地区へふらりと出かけて懐かしい船に出会った。
日本丸。商船学校の練習船として活躍した船だ。1985年からここに寄留しているということは、もう15年以上前になるのか。
おそらく、日本丸が現役引退する前に我が地元にも寄航することがあったのだのだと思う。父親に連れられて乗船見学をした覚えがある。白い帆と木目の甲板が美しかったな〜という薄ぼんやりした印象がある。
メモリアルパーク公式サイト
この日はたまたま全ての帆を広げる(総帆展帆)パフォーマンスが行われる日だったのだが、生憎の強風で2展帆だけが行われた。総勢100人近いボランティアがわらわらと甲板にならび、目も眩むようなマストにするすると這い上がり、ロープ1本を足場にして帆をたたみ直す。
風がこんなに強いのに、高い所の作業なんて大丈夫なのかと、地上で見上げながらハラハラしたが、無事何事もなく作業終了で、拍手。よくよく見ると女性もけっこう参加している。彼らは年に何回か募集に応じて集まり、訓練を積み重ねてあそこに上るんだそうだ。う〜む。私もやってみた・・・い・・・かも・・・いや、ちょっとダイエットとかジョギングしないと無理。
船内見学も出来たので、チケット(600円)買って乗船してみた。
確かに古いが、真鍮部分などピカピカに磨き上げられ実によく手入れされている。
これは上級船員用食堂。傾いても食器が落ちないよう、テーブルの縁に滑り止めがあり、椅子は固定されていた。
医務室。手術もできる設備が整っていたのに感心。
船員室。これはまだ中級クラスの船室で、船長クラスになると当然個室が与えられていた。面白いことに、司厨長室なんてのもある。コックはけっこう優遇されていたようだ。ま、そりゃ乗組員の健康を預かる人たちだし、船の上で楽しみといえば食事だろうし(偏見?)
甲板の上で見つけた展示。箒と・・・・ココナッツ?
タワシ!!!
船の上から、向こう岸で手旗信号練習している子どもたちが見えた。BGMは「宙船」。開港博のパレードにでも参加するのかしらん?最初はバラバラだったが、徐々に揃ってきていた。がんばれ若人。
高いマストを見ると、これを思い出しますね。舞台も横浜だし。文明開化の時代を駆け抜けた二人の少女、お卯野と万里子の友情を描いたグランドロマンの名作で、数年おきに無性に読みたくなる。甲斐竜助氏は、(純情度とスケールにおいて)今でも私の理想であります(照レレ)。
- 作者: 大和和紀
- 出版社/メーカー: 講談社
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