豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 2010年3月号月刊プリンセス 連載分雑感

月刊 プリンセス 2010年 03月号 [雑誌]
【今月のねたばれあらすじ】
海上交易で栄えるシバ王国の港。王城の門前にエジプト王到着との知らせは、女王を驚愕させるものだった。うろたえ騒ぐ臣下たちを一喝した女王は、何食わぬ顔でエジプト王を出迎えるべく支度を整える。たっぷりと時間をかけた後、ようやくエジプト王に対面した女王は、相手の若さと美貌に大いに驚く。一方、女王の魂胆を知りつつも、すべては約定締結のためと意気込んで乗り込んできたメンフィスだったが、歓迎の宴を開くと言い出した女王の真意を図りかねて…
第33部完結。
続きは2ヶ月先に再開の6月号で。


【今月のお言葉】
調べたら“メンフィス”が船出した紅海には、サメが47種もいるんだって!!
ひえ〜☆☆「メンフィスは無事にエジプトに帰れるのかしら」
*1

【定点観測録】
・4月号付録「スケジュール&カレンダーBOOK」(合同企画)
・5月号付録「【王家】検定BOOK 2010」(第1話完全収録)

・雑感

敵ながら天晴れ、というキャラを王家に求めるのはやっぱり無駄なのね。
特に、ヒロインに敵意を燃やす女キャラには。
かねがね、シバの女王は単なる年下の美青年好きキャラじゃないかと疑っていたが、どうもそんな気配が濃厚である。今迄、散々「女のような若者」「小さな魔女に惑わされている王」等大いに罵倒し、一方的に敵意を募らせていたにもかかわらず、女王陛下はファラオを一目ご覧になるや、「おおこれがエジプトの王か インダスの太子より魅惑的 なんとなんと美しや」とのたまい始めるに至り、想定内の展開とはいえため息しか出ない。
それでいて「噂などどうでもよい」とか言い出すし。どっちやねん。
 お約束の展開なのは別にいい。問題は、その「お約束」が、(散々言い尽くされていると思うが)ヒロイン絶賛路線で凝り固まっていること。
 だいたい、女王がなにゆえそんなにエジプト王が憎いかというと、彼がナイルの姫とやらいう魔女を妻にしており、そしてその魔女がインダスの太子を侮辱したからというだけであり、それってほとんと逆恨み、つーかモウソウじゃね?というレベルの敵意なんである。であるからして、お次はメンフィスの美しさに魅了された女王が「あれほど美しく雄雄しい若者を二人もたぶらかすとは、おのれ魔女に天誅をくれてやるわ」とか言い出して、アンチキャロル=ブスキャラに戻されるだけ。そればかりか、どんどんシバの女王も開いた口が塞がらないおばかさんな王様にされてしまうのであろう。
そりゃ世界中の女子の心も震えますわ。恐ろしさで。どこの大政翼賛会の話かと思うわ。
メンフィスにとって憂うべきは、帰路の紅海にサメが47種(それにしても中途半端な数だ)もいる云々とかいう話ではなく、そんな危険を冒して会いに来た相手がアレで、意気込み空回り気味ファラオの交渉能力が致命的レベルに正面突破一本槍で、全然かっこよく見えない(丈の短い服はおススメしない私ゆえ)ということに尽きると思うのだが。
それにつけても、ネバも姫サマも王子も1pも出てこないというのに、この読後の虚しさったらない。



 

*1:作者コメント