根津美術館再訪
根津美術館創立70周年記念特別展「南宋の青磁」に駆け込む。
今から700年ほど前に中国で焼かれた器の名品を見てきた。あ、これ昔教科書で見たことある!と叫びたくなるような美しい青磁(国宝2点含む)がずらっと展示されている様は、かなり壮観。なんといっても、学生時代、写真で見てなんて綺麗な色の花瓶だろうと思っていたまさにその本物が来ていたのには感激した。
その昔、「雨後過ぎたる雲の間から見える空の色を」と中国の皇帝が命じて作らせたという。青磁特有のあの青緑がかった色の瓶は、ほとんど同じ造形だというのに、色の深さやちょっとした胴体の膨らみ加減で印象が変わる。釉薬の透明感や、ひびの入り具合など、自然の妙にただただ感嘆。褐色がかった「米色青磁」の本物を初めて生で見たが、吸い込まれそうなとろりとした黄色で、ずっと見て居たかったなぁ。
庭園も、去年訪れたときより紅葉していて、ちょっとした深山幽谷での紅葉狩気分を味わえる。日頃、心に溜まるどよよんとした気を洗い流して、さて今週もがんばりますぞえ。