豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

2011年1月号 月刊プリンセス連載分雑感

【今月あらすじ】
 
月刊 プリンセス 2011年 01月号 [雑誌]トラキア王女タミュリスとの結婚話を拒否し、父王に別れを告げたイズミル王子は、雪の舞うなか、僅かな兵を率いてハットウシャの王城を去った。目指すは幼い頃教えを受けた老師の住まう聖なる山、エルジャズ。
 息子の反抗に直面したヒッタイト王の怒りは激烈を極め、臣下も王妃も宥めきれず手をこまねいている。一方、婚約者に置き去りにされたタミュリスは、ショックで泣くばかりだったが、そこへ婚儀に臨席するためトラキアからやってきた兄王子シタルケスが到着した。
 シタルケスはヒッタイトの王子が妹との婚儀を拒否して城を出奔したと聞かされ大激怒、ヒッタイト王に対し激しい口調でこの不祥事を糾弾し始める。
 これを侮辱ととったヒッタイト王が怒り狂ってシタルケスに暴言を吐き、感情的な応酬の末、とうとう両者は決裂してしまう。ヒッタイト王妃が謝罪し、何とかとりなそうとするが、面目を潰されたと憤るシタルケスは耳を貸さず、嘆く妹を連れ帰国してしまう。
 馬上のタミュリスは、兄に泣き縋りながらイズミル王子への熱い想いを兄に打ち明け、王子の心を捉えてしまったエジプトの姫を殺して欲しいと懇願する。妹を哀れに思うシタルケルケスは、望みを叶えてやると誓う。
 その頃、遠くトラキアまで巻き込んだ陰謀が生まれつつあることも知らず、キャロルはメンフィスの帰国に備えて手料理の練習に余念がない。平和であった。

   以下、2月号に続く。


【今月のお言葉】
 だまられいっ
 ここは女の出る幕ではないっ   
 *1


【雑感】
・イラスト集続報なし
・今月号から3号連続で王家プレゼントあり(今月は正月恒例直筆年賀状)




 私事で1ヶ月ほど身辺ぐちゃぐちゃしていてろくに更新しておりませんでした。
 記事の書き方を忘れそうな私ですが、今回は姫誌王家連載を読んでパソコンを立ち上げるまでにけっこう時間がかかったのは、注目の新人シタルケス王子がまた例によってアレなキャラだったせいばかりではありますまい。
 シタルケス。
 おお、良い名前だねと、「よみがえる黄金文明展」の図録をパラパラしていたら、これは実在のトラキア王の名前のようです(BC500年頃)。
 
ナナメ読者としては、いまさら綺麗な王子様出して〜などとは塵ほども期待しておりませんでしたが、う〜ん、碧眼のネバメンかぁ?てなビジュアルに沈黙。
が、それ以上にシタルケス王子ってば、猛々しい激情家で、登場するやヒッタイト王に罵詈雑言で喧嘩売りまくりです。剛直な王子様としては、愛する妹の一大事とあれば相手が大国の王だろうがなんだろうが、あんたの息子の躾はどうなっとるんじゃと真っ向から問い詰めたくなるもの無理はないけど、王とのやりとりがいつもの細川節なせいか、激昂して喚き散らし、終いにちゃぶ台ひっくり返して帰ってしまったのには笑うしかない。
せっかくヒッタイトの令名高き王子がやらかしてくれたこの出血大サービス、この大ポカ!うまく交渉に利用すればトラキアにとって色々有利に持ち込めただろうに。賠償金も貰わずに帰っちゃうなんて勿体無い、とケチな一庶民は呟きたいわ。

そして繰り広げられる麗しきトラキア兄妹愛はライアン・キャロルの陰画ですか。

シスコン気味の兄上に泣き縋り、恋敵を葬り去ろうと企むタミュリス。
またしてもヒロインキャロルに新たな敵出現ッ!!
イヤーこの女、根性悪ッ!サイテー!!やっぱりイズミル王子に捨てられて当然よ!
早く帰ってきてメンフィスーー!!
と全国の善女子読者に泣き咽べとでもいいたげな、不器用キャロルが手料理のお稽古にはげむ健気な姿に目から生暖かいものがほろりと流れます。
あらゆる意味で硬直したこのワンパターンぷりについて、天晴れですね〜以外に何て言えばいいのやら。
  

休載中、懲りない私は夢を見ていたのです。
ひょっとしたらこれに見覚えある方もいるかもしれない。
勝手にシタルケス王子(のイメージ)で。我ながらドリーム見すぎだべ。


(Photo by Orlin Ognyanov)
この写真は、今年のナショナルジオグラフィック国際写真コンテストで最有力に選ばれている46枚の作品のうちの1枚で、ブルガリアの伝統的なお祭りに参加した男性の表情を捉えたものです。
詳細その他はこのへんでどうぞ⇒http://www.boston.com/bigpicture/2010/11/national_geographics_photograp.html
自然の表情を捉えた驚異的な写真も素晴らしいけど、このブルガリア男性の何かにハッとした表情、少し汚れた顔がいいなぁと見入ってしまいますね。彼がトラキア戦士の鎧兜つけたらさぞ映えるだろうな〜とかモウソウを逞しくしてみる(怖)。
私はこういう、この人何考えているんだろうな〜と思いめぐらせたくなるようなひと(表情)に魅かれます。
今月はカラー扉にバビロニア夫妻が載っていたが、そろそろカムバック期待してもよござんすか?

 

*1:トラキア王子シタルケス