豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

 謎


ケータイショップへ行き、電話番号変更の手続きをした。
解約するわけではないので、ものの30分とかからぬ間に、実にあっけなく私はここ2ヶ月悩まされていた例の彼女からの電話から解放されたのである。
ショップのスタッフは「番号変更したいのですが」という私に、格別詮索がましいことは言わず、事務的な注意事項を淡々と述べ、手際よくデータ移行手続きをしてくれたので助かった。手数料が2,000円かかったが、まぁ、授業料ということで仕方がない。
移行時にお知らせサービスも組み込んでもらったので、内心面倒かもと躊躇していた知人たちへの番号(アドレス)変更通知も、あっという間に済んでしまった。まさに案ずるよりなんとやら。


しかし、まだ彼女は事態が飲み込めていないようで、連日何通もの葉書や封書を送ってくる。今日帰宅したら、宅急便で何やら(たぶんお菓子の類だろう)届いており、疲労度5割増し。
葉書や封書類は生まれて初めて「受取拒否」の紙を貼ってポストに投函する、なんてことまでしてしまった。果たして宅急便荷物は送り返せるのだろうか。明日、センターに問い合わせてみなければ…。


確かに時には自分が酷い人非人のような気がして、やり切れない気分になるときもあるが、今の私の感情の大半を占めているのは怒りである。私の感情を蔑ろにし、殊勝な言葉を吐きながら相変わらず自我を押し付けてくる彼女への強烈な怒り。

でもそれは罪悪感の裏返しでもある。でなければ自己防衛。
私は彼女の語る過去の辛い記憶とやらを半信半疑で聞いてきたが、ある時から、それはひょっとして彼女の妄想なのではないかという疑惑から抜け出せなくなってしまった。
わからない。
あなたというひとが、私は全くわからない。
というより、はっきりいって私はあなたに興味がない。
もしあなたに私が優しく見えたとしたら、それは嫌らしい私の憐憫の情が見せた幻影でしょう。