豆の山

クールなハゲと美女愛好家。家事育児パートに疲弊しつつ時の過ぎゆくままなる日々雑感をだらだら書いています。ナナメな王家ファン。

月刊プリンセス2015年1月号連載分雑感


【今月のネタバレあらすじ】
テーベの都では、ナイルの王妃が民を引見する日を迎え、王宮に大勢がつめかけている。
群衆の中には、ファラオを捕えたタヌト妃の密書を隠し持つヌビア人メロイも紛れ込み、王妃に手渡す機会を伺っていた。
王妃キャロルは、メンフィスの遭難を民や諸外国に知られてはならないと平静を装っているが、内心はメンフィスを案じ不安でたまらない。
引見の最中、見事な毛皮に隠して書状を差し出した男が囁いた言葉に、キャロルは激しく動揺する。
「誰にも話されてはなりませぬ。内密に姫君お一人でお読みください!騒がれては王のお命はありませぬ」
辛うじて引見を続けたキャロルだったが、部屋に戻り、侍女たちを遠ざけ、ひとり開いた密書に書かれていた内容は驚くべきものだった。
「ナイルの王妃よ わたくしはヌビアのタヌト妃ぞ エジプトの若きファラオはわが手中にある 
 ファラオを助けたければ、密かに王宮を抜け出しわがヌビアへ来い!」

 メンフィスが生きている!
 だが、ヌビアのタヌト妃とは何者か?
丁度その時、部屋に入ってきたテティがキャロルの呟きを聞き、キャロルはタヌト妃がメンフィスの父王とメンフィス自身をも毒殺しようとしたヌビアの王女タヒリの母親であることを知る。 
 メンフィスが危ないと青ざめるキャロルだったが・・・・


 (作者右手のケガのため、ひとまずここまで)

以下2月号に続く

【今月のお言葉】
「姫さまーーっ お庭でとれたイチゴです 召し上がってねーっ わたしが摘んだの」
「まあ ありがとう大きなイチゴね いただくわ」


【雑感】
チエコ先生、タクシーのドアに右手を挟まれてケガをされた模様(痛そ~うぅぅ)
今月はそれでも総計24ページなので、いつもより3ページほど少ないくらい?
来月連載が無事載るかどうかも気になりますが、まずはお大事になさって下さいませ。

今月号でプリンセス誌は創刊40周年を迎え、付録でアニバーサリー・カレンダーがついているため、懐かしい過去連載作品のイラストを見ることができます。その他、秋田書店イチオシらしい「弱虫ペダル」の関連付録等もついていますが、私には皆目わからないのでこれは割愛。
ついでに、今月号表紙イラスト(↑)の図書カードが抽選で当たるらしいのですが、はしゃぐキツネと顔色最悪のキャロルより、付録カレンダー収録の過去イラスト(ライオン狩りシーンのカラーメンフィス)の方がよほど嬉しいんですが駄目ですかそうですか。


で、タヌト妃の密書が順調にキャロルの手元に届いたよ、という今月展開。

といっても「タヌト妃  ダレソレ・・・・」状態のキャロルに、丁度タイミングよく(←お茶もってきた)聞きつけたテティから解説がなされるわけです。

「タ、タヌト妃!(ガシャーン  ←お盆を滑らせた音)
 姫さまーーーーっ タヌト妃は
 メンフィスさまの父王を毒殺し メンフィスさまにも毒を飲ませ殺そうとしたタヒリ王女の母親ですっ」

「えーーーーっ メンフィスがあぶない」


って、ちょっと待てーーーーーーーい!!
タヌト妃の名前だけ聞いて、なんですぐタヒリ王女の母親だとわかるんだテティ??
メンフィスですら、タヌト妃に名乗られてもピンと来ず、自己紹介受けるまで知らなかったのに?

 ↓↓↓

 念のため、7月号を引っ張り出してみました。
 <初対面シーン>

 メン「なに者だ タヌト妃……」
 タヌ「そなたが…エジプトの王…メンフィスかえ!そなたの父ネフェルマアト王に嫁いだわたくしの娘 わが娘タヒリ王女を殺したのはそなたかーーーっ」
 メン「なっなにーーーっ タヒリ王女の母だと わがエジプトを狙い手に入れんと謀った女の…今は亡きわが父ネフェルマアト王に近づき… わがエジプトを手に入れるために嫁ぎ わが父ネフェルマアト王を毒殺した あのタヒリ王女の母親かっ」
 タヌ「わが夫ヌビア王を殺され 愛しい娘タヒリをも殺されて……恨み重なるメンフィスよ決して逃がしはせぬぞ」



 ※最近ヌビアがらみで「久遠の流れに」の回想シーンがよく出てきますが、タヒリの劣化がひど。。。アイシス様も認める美女だったのに。。。



てなわけで、エジプト王にも(ミヌーエ将軍にも)ヌビアのタヌト妃の存在自体が寝耳に水だったはずなのですが、テティはどこからそのネタを入手したのだろうかという疑問がふつふつ(実は諜報部勤務とか? ←ねーよ)
もうこれが気になって気になって、イチゴとかお茶が古代エジプトにあったのかなんつー些末な問題がふっ飛んで行ったわ。ぶつぶつ。タヌト妃の素性をイムホテップ宰相(まだ「エジプトの知恵」だとして)の口から言わせなかったのは、今後またテティと二人でキャロルがさらわれるか自主的に出奔するか路線になる伏線なのかしらん(悪寒)。
「王が行方不明のこの事実 民や近隣の国々が知れば我がエジプトは混乱の渦と化しもはや平和は保てぬ」と宰相は苦悩しておりますが、メンフィスの不在はそろそろ近隣にも漏れていることだし、民に知られるのも時間の問題。
 ただ、この先ネバメンがメンフィスが確実に死んだという一大キャンペーンでも展開し臣民に信じ込ませない限り、女神の娘たるナイルの姫さまの地位は不安定ながらも安泰のまま、すぐに次の王即位云々は考えにくいと思われ。現時点で、メンフィスの生存情報を握ったキャロルは一歩有利ということになりませんかね。
 私としては、メンフィス王には独力で脱出してもらい、タヌト妃の脅迫は適当にかわしつつ求婚者ネバメンを抹殺すべく暗闘するキャロルも見てみたいですが……まぁ、たぶんありそうにないわね。
作者が何度も語る夢「誰もが通り過ぎていく少女の頃 未来に向かって夢いっぱいのときに愛やロマン、やさしい心や人を思いやるあたたかな心を贈りたい」というのが根っこのテーマであるのなら、今のキャロルはメンフィスを助けに行くのでしょう。この展開で何が不満かって、この先ツートップ不在のエジプトでネバメンが仮に王を僭称できたとしても、メンフィスが生きて帰ってくればヘナヘナになるのが目に見えているので、最高にツマランのだ。口の端からあふれさせながら酒飲んでないで、ちったぁ野望に向けて励めよネバ。
2016年は王家の紋章も連載40周年を迎えるそうですので、記念にここはひとつ「完!」といこうではありませんか。